ホーム > 市政情報 > 記者発表資料 > 記者発表2025年3月 > 震災30年の節目に「タブレットを用いた防潮鉄扉・水門の遠隔化・自動化」が完了!~全国初の最先端テクノロジーで南海トラフ地震に備える~
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記者資料提供(2025年3月18日)
港湾局海岸防災課
神戸市では、臨海部の高潮・津波対策として、防潮堤・防潮鉄扉・水門等の整備を進め、2022年度には1,000年に一度の大津波を想定した全国トップレベルの津波対策が完了し、津波の浸水被害から居住エリア及び都心エリアを守ることできます。
一方、津波の来襲時に防潮堤の効果を最大限発揮させるためには、防潮鉄扉・水門を迅速かつ確実に閉鎖する必要があります。また、閉鎖に携わる人が津波に巻き込まれることなく、安全に作業できる環境を整えることが急務となっております。
そこで、2018年度より、全国初となるタブレットを用いた防潮鉄扉・水門の遠隔化・自動化を進めてきましたが、2024年度をもって事業が完了します。
南海トラフ地震の今後30年以内の発生確率は80%程度と発表されていますが、この事業の完了により、J-ALERT(津波・大津波警報)が発令されると防潮鉄扉等は自動閉鎖されるため、これまで以上に市民の安心・安全を確保することができます。これに加えて、ソフト対策である市民一人一人の「避難」を確実に行うことで、南海トラフ地震への備えを万全にすることができます。
今回、事業の完了にあわせて、防潮鉄扉の遠隔化・自動化の導入後初となる、J-ALERT(津波・大津波警報)による複数の防潮鉄扉の連続自動閉鎖の訓練を実施します。
事業期間:2018年度~2024年度(7年間)
総事業費:約27億円
実施内容:遠隔操作システムの導入 78基(※)、遠隔監視システムの導入 162基
(※)鉄扉の改良(スロープ化)等の6基を含む
①遠隔操作システム
遠隔地からタブレット端末を利用して防潮鉄扉・水門の「開閉操作」や「周囲の映像を確認」することができ、さらにJ-ALERT(津波警報・大津波警報)の発令と連動した「自動閉鎖」も可能です。
これにより、大規模災害時に職員が現地に移動できない事態でも迅速・確実かつ安全に閉鎖できます。
また、災害時に機能を発揮させるため、通信回線や給電システムの多重化といったリダンタンシーを強化しています。
【遠隔操作システムのイメージ】
【J-ALERT発令時の自動閉鎖イメージ】
②遠隔監視システム
遠隔地からタブレット端末やPCを利用して、センサーが取り付けられた防潮鉄扉の「開閉状態を確認」することができます。
接点センサーと省電力通信(LPWA(※))を活用し、低消費電力かつ広範囲での通信を実現しています。
(※)LPWA(Low Power Wide Area(省電力広域無線)):少ない消費電力で数kmの長距離通信が可能な無線通信で、IoT(Internet of Things(物のインターネット))の構成要素の一つ注目されている新たなテクノロジー
【遠隔監視システムのイメージ】
①目的・概要
神戸市では、市民の安心・安全を確保するため、高潮・津波対策として、防潮鉄扉等の遠隔化や防潮堤のねばり強い構造への補強等のハード対策に加え、毎年、防潮鉄扉の閉鎖訓練を実施しております。
今回、防潮鉄扉等の遠隔化・自動化事業の完了にあわせて、防潮鉄扉の遠隔化・自動化の導入後初となる、J-ALERT(津波・大津波警報)による複数の防潮鉄扉の連続自動閉鎖の訓練を実施します。
②時期
2025年3月27日(木曜日)~28日(金曜日)〔予定〕
③場所
神戸市東灘区~長田区
④閉鎖訓練の取材について
・メリケンパーク北東(下図参照)にて、上記訓練を3月27日(木曜日)16時頃に行います。
・取材を希望される報道機関は、2025年3月25日(火曜日)17時までに別紙取材予定票によりご連絡をお願いいたします。
取材予定票(PDF:120KB)