閉じる

自動翻訳(Machine-translated)

Language

閉じる

ホーム > 市政情報 > 市の概要 > 組織・人事 > 組織から探す > 地域協働局 > 地域協働局SDGs推進課 > 私らしさプロジェクト > 第4回オープンミーティング「私らしく生きる」開催レポート

第4回オープンミーティング「私らしく生きる」開催レポート

最終更新日:2025年4月9日

ページID:78004

ここから本文です。

2024年12月10日(火曜)神戸市東灘区の「甲南大学iCommons」で「私らしさプロジェクト」の第4回オープンミーティングを開催しました。
今回は、甲南大学SDGs推進委員会のご協力のもと、甲南大学の学生や飛び入りでの参加もお迎えして、性別に関する悩みや身近なジェンダー問題に対する考え方などをお聞きしました。

第4回オープンミーティングの看板

自己紹介とアイスブレイク

冒頭、今回のオープンミーティングでもモデレーターを担当していただく神戸新聞社の名倉あかり記者から、今日のミーティングでは、神戸をだれもが住みやすい街にするために「今抱えているもやもや」や「これからこうなれば」を自由に発言してほしいという説明がありました。
続いて自己紹介。今回は、甲南大学の1年生から4年生まで、性的マイノリティの方を含む学生6名にご参加いただき、神戸市役所からも職員1名が輪に入りました。
まずは、出身地、出身高校、ゼミやサークルで今やっていること、参加動機などのお話がありました。「色々な意見を共有したい」と思って参加した方から、きっかけは「先生に言われたから」だけど、「良い機会だと思って参加した」方や、「男性としての意見を言えれば」と思い参加した方など、参加動機は様々でした。

そして、いよいよ本題です。最初のトークテーマは「SNSでの論争」。

「奢り奢られ論争」や「初デートサイゼリア問題」について、SNSで度々議論になることがあります。SNSとの距離が近い学生のみなさんはデート代や食事代の支払いをどう考えているのでしょう。

  • 誘った方が奢ればいい。お祝い事などでは祝う側が出しても良いと思う。そもそも共通認識を持っていないうちは、奢る・奢られるというようなことはしない方が良いと思う。
  • 男女は関係なく、両者の社会的な関係性(上司部下、先輩後輩)で決まるのではないか。男性が払うべきと考えている人は、男性の方が、所得が高いという考えがベースにあるのでは。
  • 相手に借りを作りたくないから、自分は奢られたくない。
  • 初デートで、「今後もこの人とご飯に行きたい」と思うなら、男気を見せて男性が奢って欲しい。次のデートで私が奢ることでトントン。かっこつけたいと思われる女性でありたい。
  • ネット上の論争はどこにも決着点がない。男性が払うことによって、男性が払うべきという考え方がずっと続いていくのではと思い、そういうことを僕は断ち切りたい。今までの男女の所得差から来る根強い問題があると思う。男性が払うべきという圧を感じたり気になったりすることはあるが、そこに理解を持ってくれる人でないと関係性が続かないと思う。

アイスブレイクの様子

性別で制限された経験

続いて、モデレーターから、これまでに性別で何かを制限された経験があるかという質問が投げかけられました。

  • 就活を始めるにあたり、見た目の制限に悩んでいる。男性は髪を短くする、ネクタイを着ける、革靴を履くということがマナーとして定着しているが、自分は受け入れられていない。
  • 高校時代はツーブロックのショートヘア。服装はボーイッシュなものが好きだが、「女の子は女の子らしく」といったことを言われたことは無かった。違う高校の友達の話では、同じことをしていても教師の評価が異なることを知り、周囲の環境の影響が大きいと思った。
  • 引っ越しのアルバイトをしていた時、女性は力がないと思われ、重い荷物を運ぶ作業は任されず、一つの現場で終了、早く帰らされた経験がある。ラッキーでもあるのかもしれないけど、もっとがっつり働きたかった。
  • 母から「料理や洗濯ができないけど、そんなんで結婚してちゃんとできる?」と言われた。世代が上の人たちはまだ女性が料理や洗濯をするものと考えていると感じた。今はそんな時代じゃないし、分担したらいいと思う。
  • 学童保育のアルバイトで、男性はスキンシップをとってはいけないことになっている。子どもが好きで働いているだけなのに、男性という記号で判断せず、人柄を見て欲しい。男性スタッフは子どもをひざの上に乗せてはいけない、子どもから抱き着かれそうになったらうまくかわしなさい、と指導されている。

昔に比べてだいぶ多様性が認められる時代になってきましたが、世代間の考え方の違いや、アンコンシャス・バイアス(無意識の思い込み)の根強さもまだまだ感じますね。続いて、メディアやコマーシャルなどでの性の描かれ方について、違和感を抱いたり、固定化されていると感じたことがあるかどうかを聞いてみました。

  • モヤモヤすることはたくさんある。バラエティ番組とかで男性が日和っていると言われる場面など。でもそれを見て楽しんで見ている僕たちがいるのも事実。テレビはデフォルメしてみんなが共感するようにしている。マジョリティ側が楽しくなるような視点で作られている印象。僕は、これまでの世の中で男性が性加害を重ねてきたという事実に同じ性として責任を感じている。下品な番組を面白いと思ってきた中高年男性の制作者の意識改革もいるのでは。
  • 「男気」という言葉自体はあってもいいと思う。女々しい、雄々しいとかも同じ。昔の価値観としての言葉で、あるのはいいと思う。「女の子だから、字が汚いとダメ」みたいに言われると、「男の子だったら字が汚くても良いの?」って。同じことをしているのに男の子、女の子だからで評価に差が出るのは違うと思う。成長するに従って生活圏が広くなり、地域によって同じことをしていても言われ方が違うと感じた。
  • トランスジェンダー(男性から女性になりたい人)として描かれる人はほぼ100%ロングヘアーで、極端な女性化されたイメージがあり、違和感がある。

学生が話をしている写真

生活の中で思うこと

女性専用車両

  • 自分は乗らないが、男性が苦手な友人と一緒の時は利用している。
  • 満員電車で痴漢にあってから、満員の時には利用する。後ろに男性に立たれるのが怖い。
  • 女性専用車両は大事なことだと思う。個人的には、男性専用車両があれば嬉しいが、社会として考えたら違うかなと思う。痴漢行為をする男性がいるから女性専用車両が生まれたわけで、女性の方が性被害を受ける割合が多いという背景を考える必要がある。異性を怖がらなくていいのは男性の特権。
  • 女性専用車両でない車両に飛び乗った時、周囲のサラリーマンが自衛で自分の周りに空間を作ってくれていた。無駄な気を遣わせてしまったと思った。過剰に反応する人がいるから過剰に自衛しないといけなくなり、生きづらいなと感じた。

生理

  • 生理の話がタブー視されているわけではないが、話したくない子は話さなくていいと思うし、わざわざ話題に上げなくてもいい。
  • 生理には個人差がある。生理で体調不良の時、バイト先の男性上司に伝えづらくて困った。
  • 身体のメカニズムとしての生理を知っていればいいと思う。SNSの投稿で怒っている女性に対して、「カリカリするな。生理か?」といったコメントを見た。生理の話をオープンにすると悪口に使われる可能性があると思った。

家事の役割分担

  • 我が家は男女で役割を分けず、料理は母、掃除は父と、得意不得意で分けている。
  • 親戚の女性は専業主婦が多い。それを見ているせいか自分は共働きがいい。家事も得意不得意で分担できるといい。専業主婦は時間を持て余しているイメージがある。自分のしたいことをやりたい。
  • 母は専業主婦で、父は家事を何もしない。それを見ていて嫌だった。共働きでお金を持っている方が意見も言える。
  • うちは父子家庭で、私と兄でお手伝いしている。おじさんおばさんが共働きで、2人で料理する姿を見てとても良いなと思った。結婚するかは分からないが、得意な方がやるとか、その時の場面に応じてやればいい。自分も働きたいので家事は分担したい。
  • 両親共働きで、母はパート。古い考え方の家庭で、親は兄に対して家事を手伝うように言わず、私にだけ家事や料理を手伝うように言う。将来結婚するなら家事ができる男性がいい。

参加者の感想

  • ジェンダー問題で様々な意見を共有できる場はなかなかないので、大変良い経験になりました。うまく話せるのかとても不安でしたが、とても話しやすい雰囲気を作ってくださったおかげで、リラックスして話すことができました。本当に楽しかったです。
  • 今回は貴重な機会に参加させていただきありがとうございました。年々、女性の活躍が注目されている中で女性の生き方について考えるという機会はなかったため改めて自分の生き方や社会のあり方について考えるとても有意義な時間となりました。また、今回は男性や性的マイノリティの方もまじえた対談であったため、自分とは違う目線でのお話を聞くことができ、とても面白かったです。もし次回開催することがあれば多様なマイノリティの方々を集め、もっといろいろな意見を集めることができれば面白いのでは。
  • 初めてこのような公の場で自分の意見を発言するという機会で緊張した。もともと、性別役割分業に縛られている社会の風潮に疑念を抱いており、それがある社会で今後、就職し結婚したりしていく自分の人生は自分らしく生きたいという思いがありました。本日のオープンミーティングのように、様々な視点からの意見、声が少しでも社会に広まっていけば良いなと感じた。
  • デリケートな話題でなかなか人と話すこともないので、色々な人の意見を聴くことができてよかった。改めて、自分の価値観を知ることができたので、友人とも共有してみようと思う。男女差をなくすのではなく、男、女として尊重しあえる関係になれればと思う。
  • 男性である自分が発言することに躊躇したが、様々な意見を聞くことができて嬉しかった。SNSなどの議論はあまり重要ではないのでは。活発な議論をできて嬉しかった。
  • 先ずは「知る」ことが必要なのかなと改めて感じた。マイノリティにスポットがあてられることが近年増えてきているように感じるが、それゆえにマジョリティの権利が侵されることは間違っていると思うので、それも消されることなく「セット」で取り扱われると良いなと思った。私たちのような世代が、学生時代からこのような意見に触れ、潜在意識として差別などをなくしていければ、数年後、社会へ出たときにその考えを持った人の数が増え、徐々に変わっていけるのかなと思っている。

学生のみなさま、いろいろなお話を聞かせていただき、ありがとうございました!

よく見られているページ

お問い合わせ先

地域協働局SDGs推進課