最終更新日:2025年1月10日
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司会:
それでは、2025年1回目の市長定例会見を始めさせていただきます。
市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。今日、今年の最初の定例会見になりますが、今年もいろいろとお世話になりますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。
今日、私がお話を申し上げたい案件は1件です。「KOBE国際音楽祭2025」の開催につきまして、ご説明を申し上げます。
音楽があるまちというのは、やはり楽しいまちですし、音楽都市であるということは、都市としてのブランドを高めます。同時に、レベルの高い音楽を聴ける、そして、たくさんの皆さんが音楽を楽しみ、また、実際に音楽に参加するというまちであるということも大事な要素です。神戸はまちなかで音楽を楽しむことができるような都市を目指してきました。
例えば、市内34か所に誰もが自由に演奏できるストリートピアノが、神戸ストリートピアノ、これは34か所になりました。多分これは、トップとは断言できないかもしれませんが、最もこういうストリートピアノが多い都市ではないかというふうに思います。これはたくさんの皆さんが、これは市外からも来ていただいて、神戸でストリートピアノを楽しんでいただいたり、また、ストリートピアノを活用したイベントなども開催をされています。
また、様々なアーティストがまちなかの一定の会場で音楽を演奏したり、ダンスあるいは大道芸などのパフォーマンスを行うことができるような、そういう取組も進めてきました。「KOBEまちなかパフォーマンス」です。現在、49組のアーティストが活動をしておりまして、たまたまですけれども、今日と明日で登録アーティストの第2期の公開オーディションを新開地アートひろばで開催することにしております。今後、さらにたくさんのアーティストの皆さんが神戸で活躍していただきたいというふうに思っています。
この音楽は、ナイトタイムエコノミーにも効果があります。「メリケンミュージックナイツ」、これは毎週木曜日と金曜日にプロミュージシャンによる音楽ライブの開催をしておりまして、プロの方々によるパフォーマンスが体験できます。
そういう神戸でこれまで回を重ねてきたのが「神戸国際フルートコンクール」です。「神戸国際フルートコンクール」は、世界の3大フルートコンクールの1つで、世界中の若手アーティストの登竜門とされていました。これ、4年に1回、開催をされてきたわけですが、前回、第10回はコロナでありましたので、これはリモートでの参加となりました。第11回のコンクール、これが今年行われるわけですが、8月29日から9月7日まで10日間、神戸文化ホールで開催をする予定です。リアルでの開催は2017年の第9回以来8年ぶりの開催ということになります。「神戸国際フルートコンクール」で入賞された、受賞された方は、世界の舞台でたくさんのフルーティストが活躍をしておられます。今回の「第11回神戸国際フルートコンクール」には、41の国、地域から357人の応募がありました。予備審査が行われました結果、一次審査に40名が通過をいたしました。コンクールの様子はYouTubeでも配信されます。
「神戸国際フルートコンクール」に合わせて、「KOBE国際音楽祭2025」を開催したいと思っています。コンクールは、誰でもコンクールの審査の模様は見ることができるわけですけれども、コンクールはやはりフルーティストを選抜するというのが目的ですから、それと併せて、より多くの方々に併せて音楽を楽しむという、そういう意図を持って、「KOBE国際音楽祭2025」を開催したいと思っております。
この音楽祭は7月12日から9月14日までの約2か月間の予定をしております。プレイベントを今月の24日から実施をいたします。これ、演奏場所は非常に多岐にわたっております。市内のホール、博物館、神戸空港やストリートピアノがある街角、50か所以上の場所での演奏を予定しております。
大きく言いまして、この国際音楽コンクールのコンセプトですけれども、世界の音色を楽しんでいただく、世界の音色が集うということで、世界で活躍するアーティストの方々にレベルの高い演奏を、コンサートを開催していただくということ。もう1つは、様々なジャンルのミュージシャンが参加をするような音楽祭にしたい。プロ、アマを問わず、たくさんのアーティストの皆さん、また、中学生、高校生の皆さんにも参加をして、みんなでつくり上げる音楽祭にしていく。それから、音楽がまちなかでも何か楽しんで聴くことができるような、まちに響く音楽祭ということで、神戸で活躍するアーティストの皆さんがまちなかで演奏する企画を用意いたします。
まず、「世界の音色が集うまち」ということから言いますと、この国際フルートコンクール優勝者によるコンサート、これを7月12日に開催をいたします。エマニュエル・パユさん、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の主席フルート奏者として活躍中ですが、このパユさんをソリストにお招きし、また、プロデュースもしていただいた神戸市室内管弦楽団との共演コンサートを予定しております。
もう1つは、日本フルートコンヴェンションですね。この日本フルートコンヴェンションというのは、これは2年に1回、日本フルート協会の主催によりまして、全国のどこかで開催される日本のフルート界の最大のイベントです。神戸の開催は2001年以来となります。震災が起きた1995年にも神戸で開催をされました。フルートの力でも神戸を元気づけていただいたということを思い起こしながら、震災30年の年にこのコンベンションを開催したいと考えております。このコンベンションには、ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団の主席フルート奏者のカール=ハインツ・シュッツさんなど、世界で活躍するアーティストの方々も参加をしていただく予定です。
2番目のコンセプトですけど、「みんなで創る音楽の出会い」ですが、2025年、今年の8月31日に、500名規模のフルートアンサンブル、これを六甲アイランドの神戸ファッションマートで行います。プロ、アマを問わず、フルートを楽しむという皆さんが約500名、一堂に会する、大変迫力のある大規模なフルートアンサンブルです。会場をフルーティストの皆さんが埋め尽くすような、そういう演奏の機会というのはまずないだろうということで、ぜひたくさんの皆さんにこの演奏の輪に加わっていただきたいと考えております。さらに、中学生、高校生の皆さんに、7月の夏休み期間を利用して、吹奏楽部の皆さんが複数参加するコンサート企画も予定をしております。西神中央ホールなど市内の4か所のホールで開催をしていただく予定です。中高生の皆さんの情熱あるサウンドを楽しんでいただければと思っております。
3番目のコンセプトは、まちの中にいろいろな音色が響くまち。「まちに響く多彩な音楽」ということですが、この期間、7月から9月の期間中に、市内市立博物館、市内の教会、あるいは民家、例えばかやぶき民家である内田家住宅が鈴蘭台にありますが、そういう様々な多彩な場所で地元の芸術団体のアーティストや、先ほど申し上げました「KOBEまちなかパフォーマンス」のアーティストの皆さんが参加をしていただくコンサートを予定しております。クラシック、ジャズ、ポップスなど様々なジャンルの音楽をまちの中で楽しんでいただく、そういう企画にしたいと考えております。先ほど申し上げましたフルートコンヴェンションに参加をしていただく日本フルート協会の若手アーティストによるフルート演奏も予定をしております。
この音楽祭に向けてPRイベントも予定をしておりまして、ルミナリエ期間中の1月24日から29日までの6日間、「KOBEまちなかパフォーマンス」のアーティスト約30組によるパフォーマンスが予定をされています。会場は三宮プラッツ、それから神戸国際会館サンクンガーデンを予定しております。今後はサンキタ通りなど、普段、「KOBEまちなかパフォーマンス」が活動していない場所でのパフォーマンスも予定をしております。日展神戸展に合わせて実施するステージイベント、神戸まつりでのPRイベント実施など、この音楽祭を盛り上げるための企画もこれから考えていきたいと思っております。2月から3月にかけまして、市内のストリートピアノにこの音楽祭のロゴデザインを飾るということで、音楽祭をストリートピアノによる周知も図っていきたいと考えております。
スケジュールですけれども、1月24日、先ほど申し上げました音楽祭のPRイベント、2月中旬には音楽祭の公式ホームページを公開し、3月下旬にチケットの販売を開始する。そして7月12日から9月14日の「KOBE国際音楽祭2025」の開催につなげると考えております。
取りあえず私からは以上です。
記者:
「神戸国際フルートコンクール」、長く続けておられると思うんですけども、このタイミングでフルートのコンクールというだけじゃなくて、音楽祭という形で大きく風呂敷を広げたというような形、どういうタイミングなのでしょうか。
久元市長:
やはり、これは今までも感じてきたところですが、フルートコンクールは非常に意義ある取組で、フルートに関係する世界中の若手アーティスト、あるいはプロのアーティストの皆さんはほとんど神戸のフルートコンクールを知っていただいていると思いますが、コンクールというのはどうしても、あるまちに集まって演奏して、審査員がこれを審査して選抜をしていくという、そういうイベントなんです。もちろん誰でも見られるわけですけれども、やはり広がりという点から見ると限界があるということも事実です。
私は正直、市長になりましたときに、この国際フルートコンクールというのは、プロの皆さんの間では知っているけれども、市民の皆さんの間で本当に知られているのかというふうにネットモニターの方々に聞きましたら、30%台、もう相当、そのときではもう20年ぐらいやってたと思うんですけど、もっとやってた、30年ぐらいですね。周知されていない。公費を投じるのはやめるということも考えたらどうかというような問題提起もしたことがありました。
その後、経済界の皆さんがぜひこれを一緒に盛り上げようということで、実際に様々なイベント、あるいは募金や協賛などの活動も広がりまして、公費も投入するということを継続してきたわけですけれども、やはりコンクールだけではなくて、この機会にもう少し幅広いイベントができないかという思いは常にありました。今年は、震災から30年ということで、先ほどのフルートコンヴェンションも震災の年に神戸市民を勇気づけていただいたということも思い出としながら、より幅広い形での音楽祭にできないかということです。
それから、ここ数年、これは文化スポーツ局を中心にもっとたくさんの方々に音楽に参加してもらう。それからまちなかでも音楽を楽しんでもらおうと。まちなかで何かコンサートをやろうと思ったら、道路管理者がこれを追い払うようなこともやっていたわけですよ。あそこの三宮プラッツも、建設局がこれを解消してくれたんですけれども、もう法外なんですよね。使用料を建設局が取るので、誰もこれを言ってないというようなことがあったんですけれども、これも庁内で議論いたしまして、もうあそこは相当たくさんのアーティストの皆さんにもコンサートをしてもらったり、今は冬場ですからちょっと少ないかもしれませんが、非常に大きく変わりました、まちなか。非常に大きく変わりました。
こういうような取組、それからストリートピアノ、先ほど申し上げましたように順次広げまして、海岸線には全部の駅にストリートピアノがあります。ルミナリエの会場のSMBCのステージの、これはスタインウェイのグランドピアノがありまして、いつ行ってもどなたか誰かが弾いているという、そういう光景が見られるようになりました。こういうような積み重ねの上に2025年を迎えましたので、そういうような取組の成果の上に、市民参加による音楽祭を開催したらどうかということで検討を進めてきた。それを実施したいというふうに思っております。
記者:
ありがとうございました。確かにかつて補助金の話、問題提起されたこともあって、お考えが変わったのかなと思ったんですが、逆に問題意識は常に持っておられて、それを今回、形として変化させたということだと思うんですが、フルートというのに主眼を置いてされてきて、今度は国際音楽祭という形を取るんですが、そのフルート以外のプロアーティストとかは呼ばれてはいないという。フルート以外のプロアーティストとかを巻き込むというよりは、まずはフルートを主軸にプロアーティストを置かれて。
久元市長:
フルートを主体に考えたいというふうに思っております。
記者:
音楽のまちということを打ち出されて、レベルの高い音楽がまちなかで聴けるというイメージを神戸のまちで広げられるということだと思うんですけど、まだ緒に就いたという最初の段階だと思うんですが、なかなかハードルが高いと思うんですけども、今後もこれは力を入れて続けていかれるお気持ちでしょうか。
久元市長:
まずは、これは今年度の音楽祭ということでやりたいと思います。これ、毎年やるということは今は考えてはおりません。それから、先ほどフルート以外に外からということありましたけど、非常に多彩なコンサートも行いますから、このフルート以外のジャンルの市外のアーティストの皆さんが参加するコンサートもそこの中にはあると思います。
記者:
前々回、リアルでやった2017年も、国際フルート音楽祭という形でフルートコンクール以外の催しもされていらっしゃったかと思うんですけれども、そのときと今回と大きく変わった点というのはどういったところになるんでしょうか。
久元市長:
前回も先ほど申し上げたような同じ問題意識で、コンクールだけではなくて、もう少し幅の広いフルートに関するコンサートを行うことにしたわけです、フルートを中心にですね。今回はフルート以外の様々なジャンルの企画をするということと、それから幅広い、より幅広い会場ですね。様々な、民間も含めた様々な会場でまちなかで様々な音楽を、会場で音楽に親しむ機会をつくるということ、まちの中のあちこちで音楽を楽しむ機会をつくるということが、より前回行ったものを質的にも量的にも拡大をするというイメージかなというふうに思います。
記者:
ありがとうございます。前々回のそういったイベントもあって、前回は残念ながらオンラインだったと思うんですけど、この国際フルートコンクールというのが一定に市民に認知されてきたというふうなご認識でいらっしゃるんでしょうか。
久元市長:
音楽祭という言い方で行ったのは、前回はコロナ禍の中でオンラインでしたから、8年前でした。認知されてきたかどうかということについては、大抵の市民がこのフルートコンクールを知っているというところまではいっていないと思うんですけれども、やはり経済界の中でもこのフルートコンクールを盛り上げようという動きがその後出てきて定着をしていますので、大分このフルートコンクール、あるいはフルートを主軸とした音楽によるまちづくりということについての理解というのは広がってきているのではないかというふうに思います。
記者:
すみません。音楽祭そのものというよりストリートピアノについて少しお話しいただきたいんですが、今34か所というところですが、これを今後例えば増やしたりとか、逆に減らしたりする御予定があるのかというところと、まちの中でストリートピアノを置くことの意義、効果みたいなところですよね。そこをお話しいただければありがたいんですが。
久元市長:
34台というのはかなりのレベルに達してきましたので、さらに一定の目標をつくって増やすということは考えておりません。ただ、ぜひここの場所にもストリートピアノを置いてほしいということがあれば、それは考えていきたいと思います。
それから、減らすというその発想は恐らくですね、ほかの都市でストリートピアノがうるさいという声があって、ストリートピアノを撤去した自治体が少数ながらあるという、そういう問題意識だろうと思いますが、神戸市内では全くそういう声がないというわけではありませんが、そのことによってストリートピアノを、どこかのストリートピアノを撤去するということを考えなければいけないというような事象は生じていないと思います。そういう意見がゼロということではないと思いますが、大きな声にはなっていないと思います。
それから、ストリートピアノを始めて増やしてきた理由というのは、たくさんの皆さんに親しんでもらいたい。これは若干私見が入るかもしれません。ピアノというのは指で押せば鳴るんですね、音が。もちろんその音色がプロ、レベルによって違うかもしれませんが音は鳴るわけでございます。そこは多くの弦楽器や管楽器というのは、音色を出す、音を出すところまでがなかなかしんどいわけです。ピアノは音は鳴るわけです。やっぱりそれは複数の音が同時に鳴るわけで、ハーモニーを楽しむことができますね。子供たちが自然に、ああ、ピアノがある、触ってみようということで、音色あるいは音の響きに親しんでもらうということは非常に意味があるということではないだろうかということ。
それから、見知らぬ人同士がピアノを、私も何回かそういう光景に会ったことがありますけど、子供が弾いてて、何人かの大人がいて、ああ、お嬢ちゃん上手やねとかといって、そこから会話が生まれる、コミュニケーションが生まれるということが1つ。
それから、神戸にこの34台のピアノがあるということは結構知られておりまして、私もしばらく見ておりませんが、YouTubeなどでは、そういう全国のストリートピアノを弾きに回っているピアニストですね、結構神戸に来てくれて楽しんでくれる。一種の交流人口の増加にもつながっているという面があります。
それから、これはどれだけ知られているか分かりませんが、海岸線には全部、ストリートピアノが全駅にあります。中学生以下は神戸市民かどうかにかかわらず無料にしています。中学生以下の子供たちがただで海岸線に乗って、ピアノに触れてくれると。誰かが弾いてたら、また海岸線に乗って別のあの駅に行って、ピアノに親しんでもらう。すごく意義があることではないかというふうに感じています。
記者:
今回の国際音楽祭なんですけれども、いろいろな意義があると思います。このイベントを多々やることによって、神戸市外からいろいろな方が神戸を訪れて、観光人口、交流人口の増加であったり、観光的なお金も落ちたりということもあれば、市民がよりこういう文化的な活動に親しむ機会をいろいろな、長い期間にわたっていろいろな場所で実施できるという、そういう意義もあるかと思います。今回の国際音楽祭なんですけども、改めてどういう何か意図、手段で、何か市民にとってどうあってほしいというか、狙い、どうなればいいというのをちょっと教えていただいてよろしいですか。
久元市長:
神戸はたくさんの市民の皆さんが音楽に親しんでいるまちではないかなと思うんですよね。比較をして相対的にどうかということではありませんが、電車で移動していると、楽器を持って乗っている、電車に乗っている人も結構いますよね。バイオリンらしきものとか、ギターらしきものとか、チェロらしきものとか、それからフルートらしきものとか、そういうのをケースに入れて持っておられる方、結構会います。実際に吹奏楽も盛んですし、それから市民オーケストラもかなりあります。コーラスも大変盛んで、合唱団さんもありますね。
そういうふうに市民の間で音楽がかなり根づいているという土壌に立ったときに、これを2025年という年に、これをより、参加したいと思っている方、たくさんいらっしゃると思うので、そういう機会を提供するということ。繰り返しになりますが、やはりまちなかに音楽がある都市というのはやっぱり、それは都市の魅力を高めることにもなると。市民にとって非常にこれはいいことではないかと。
もう1つは、海外から来られる方、あるいは域外から、国内でもいいんですけれども、神戸でどういう楽しみ方をするのかということを考えたときに、こういう、この音楽祭、7月から9月までですが、かなりの期間、ちょっと暑い時期ではありますけれども、こういうまちの中に様々なコンサートや、コンサートだけではなくレクチャーもあるわけですけど、そういうものがあると、神戸のまちを楽しんでいただくことにもつながるのではないだろうか。
海外に行ったときに、どういう時間の過ごし方をするのかというと、例えばマーケットや市場、もちろん観光スポットに行くであろう人もたくさんいますけれども、やっぱりまちの中を楽しむ要素として、文化とかアートですよね、は非常に大きな意味を持つ。コンサートが開かれる、それからライブハウスがある、神戸にはジャズを含めたライブハウスも結構ありますね。あとは美術館、博物館、たくさんのギャラリーがあると。そういう魅力というのは、やはり観光面でも非常に大きな意味を持つわけで、そういう交流人口、あるいは観光客の皆さんに神戸を楽しんでもらうということにもつながるのではないかというふうに感じています。
記者:
「神戸国際フルートコンクール」、3大コンクールの1つということなんですけれども、まず最初に、なぜ神戸でフルートコンクールということに、どういうご縁があったのかということが1つと、あと、500人のアンサンブルなんですけれども、8月に行われる、これは神戸市外の人たちも参加資格はあるものなんでしょうか。
久元市長:
まず2番目の話で言うと、もちろん神戸市内の、市外の方からも、もちろん参加資格はあります。現にこれまでも参加していただいています。今回500人の規模というのは、これは久しぶりなんですけど、去年、あれはスペースシアターでした、スペースシアターで大体200人から250人ぐらいの間の同じような企画をやったんですけれども、かなり市外の方からも来られていましたね。
それから最初、どうしてフルートコンクールをやったのか、私、正直知りません。私が市長になったときにはもう何回か回を重ねて、3大国際コンクールの1つとして定着しているということ、これは私が神戸に戻ってくる前から、神戸で国際フルートコンクールが開かれ、それはかなり国際的にもステータスが高いということは知っておりました。どうして始まったのかということ、[職員に対して]答えられますか?起源が誰も知らないぐらいに定着しているということなのかもしれないですね。すみません。
記者:
今回も寄附というか、そういうのを何か市民から募ったりはされるんでしょうか。
職員:
先ほど市長のほうからも経済界のほうのご支援というようなお話も出ました。フルートコンクールを含めて、経済界の支援というか、民間からの協賛というのは今進めようとしておりますので、この音楽祭も含めて、そういった民間の支援も含め、それから、いろんな国等の文化庁等含めた助成金の獲得も含めて取り組んでいこうとしております。
記者:
なので、広く市民から募金という形ではなくて、経済界とかというところからということを想定しているということですか。
職員:
市民の方のご寄附というか、ご協力も含めて取り組もうとしております。
記者:
昨日の垂水区で起きました踏切事故についてお伺いしたいんですけども、この山陽電車と2人が衝突して亡くなったという事故は、市長はご存じですか。
久元市長:
これは、危機事案については私に直ちに報告が上がることになっておりますが、この事案については、報告は来ておりません。多分対象外なんだろうと思います。
記者:
簡単に説明すると、今のところ、まだ人定というのは出てないんですけれども、恐らく中国籍の観光客の方が誤って踏切の中で信号待ちをしていたというところで、昨日、私、現場も見に行きまして、国道と踏切の間に信号待ちをするスペースがある、非常に狭くて、ちょっと危険だ、危険なところなんですけれども、このあたりについて、神戸市で何か今後対策を取られるようなことってあるんですか。
久元市長:
私はこの件については何も報告を受けておりませんので、今後、これは死亡事故ですから、警察が様々なその原因を調査する中で、その道路の状況ということがどうなのかということも含めて、神戸市がどう関わるのかということについて、状況を踏まえながら検討していくことになるのではないかと。今のところ私には情報はありません。
記者:
市長に報告が上がってないということは、道路管理者が神戸市にはなると思うんですけども、それについて、直ちに神戸市に瑕疵があったという判断にはなってないということですね。
久元市長:
それは分かりませんが、神戸市が管理している道路で起きる交通事故というのは相当な件数がありまして、それを全部私のところに報告をするということは、そういうルールにはなっておりませんし、それは事実上不可能ではないかと思っていますけども。
記者:
そうなんですけども、今回、観光客の方で、2人が踏切内で亡くなられるという、あまり例がないような事故ですので、そのあたりについては。
久元市長:
正直、私は今のところ、情報はありません。
記者:
分かりました。すいません、タワマンの検討会、先日ありました件についてお伺いしたいんですけども、改めて、まだ検討段階ということなんですけども、空室税を今後検討されるということなんですけども、その狙いというのを改めて教えていただいてもよろしいでしょうか。
久元市長:
まず、今回の検討会の趣旨は、もともと神戸市は、分譲型タワーマンションというのが、かなり持続可能性について疑問があるのではないかという基本的考え方に立ちながら、そういう分譲型タワマンについての全体の問題意識を持ちつつ、このタワーマンション、つまり賃貸型のタワーマンションを含めて、都心居住のニーズに合わせて、都心にタワーマンションがどんどん建設されるというのは、神戸の都心のありようとして問題がある、そういう観点から都市計画上の規制を行ってきました。これによりまして新築のタワーマンションの建設というのは、ほぼ抑制できてきました。具体的な計画というのは、今ウォーターフロントにほぼ建ってきたものの後には、具体的な計画は今のところはありません。
ところが一方で、既に神戸にはかなり多数のタワーマンションが建っていますから、このタワーマンションの今後の持続可能性、あるいはまちづくりの観点からこれをどう評価するのかということ。あるいは、ちょうど今年は震災30年ですけれども、災害という観点から見たときの安全性の確保はどうなのかということで、この有識者会議を立ち上げております。その中の検討は、おとといでしょうかね、座長の上村先生からお話がありましたように、これはパッケージとしての対応を考えるということで報告書ができていると思うんですが、そこの中でも、この非居住、タワマンにおける非居住部分がかなりあるということについての、この課題というものを問題意識として持って、これへの対応を考えるということであるわけです。この非居住への対応というのは、これも報告書は既にご覧いただいていると思うんですけども、ここの中で、居住目的で住宅の取得を希望する方が、適正な価格で取得できないと、非居住戸数が多いとですね。ですから、これは貴重な住宅ストックが活用されていないということが言われています。
それ以外にも、具体的なデータから見て、低層階と高層階とで所得水準がかなり違う、あるいは非居住割合というのがかなり違うということからいくと合意形成が困難になる。これを適切に維持していかなければ、将来的には外部不経済が生じていく、老朽化することによる外部不経済が生じていくということを考えたときに、この有識者会議から言うと、空き部屋の発生の増加を抑制する、それから適正管理を図って空き部屋の有効活用を促進するということが必要で、そのための方策として、法定外の税の創設を提言していただいたわけです。これはいただきましたので、これはこれから検討したいと思いますけれども、この問題意識は、正直私も共有をいたします。
特に今、やはり住宅の取得というのが、適正な価格での住宅、特にマンションに対する需要が大きいわけですけれども、そういう中で、非常に利便性が高い人気エリアで投資目的の物件が増えるということは、これはやはり問題があるのではないかと思います。この問題意識は大変共有いたします。一言で言いますと、今、非常に大きな問題になっております東京の選手村の跡の晴海フラッグですよね。これは、もともと都の土地。公有地であったにもかかわらず、ここでタワマンがどんどん建って、そのかなりの部分が投資目的で購入されて、居住目的で購入したいという人が手に入らない、これは社会的公正を相当害すると思うんです。やはり神戸の都心というのを、この晴海フラッグのようにはしないということは、ここは書かれていないんですけども、私はやはり、この報告書を読んで、あの晴海フラッグのようなまちには、神戸はしないという、したくないという思いを持ちます。そういう基本的な問題意識をまずは持たせていただいて、具体的に提言がある、この法定外税というのをこれからどうするのかということについては検討していきたいと思います。
記者:
よく分かりました。この空室税、これからいろんな座組とか、税の在り方みたいなのをこれから検討されて、なるべく理解ができるようにという座組をされると思うんですけども、ただ、居住者とか、所有者ですね、物件の所有者の方からは、ある意味不公平だというような声は避けられないのかなと思うんですけども、そこはもう受け止めていただくという認識ですか。
久元市長:
そこは、まず、これは有識者会議の提言ですから。まずこれを議会に報告をさせていただく。税ですから、最終的な権限は議会にあります。議会の議決がなければこれは実行できないわけですから、まず、2月議会でこれを、多分まずは、委員会になろうかと思うんですが、報告をさせていただいて、いろいろとご意見を聞く。そこでどんな議論が行われるのかということを踏まえながらですね、新年度に入って本格的な検討をしていくということになろうかと思います。
記者:
そこからということですね、検討は。
すいません、最後に。2020年のタワマン規制、久元市長は人口減少を見据えてというか、そういうまちづくりをずっとお話しされていましたけど、これからもされていくというふうにされていますけども、今回は、2020年からのタワマン規制、今2025年で、今年で5年目ということになるんですけども、実際にマンションは新しく建たないという状況なんですけども、それ以外の効果とか、こういう商業施設が増えましたとか、こういうにぎわいの場所ができましたとか、そういった実際の効果というのは何かありますか。
久元市長:
やはり、神戸のまち・都心がどういう方向を目指しているのかということが、この4年余りの間に明らかになってきたということだと思います。それはタワマンが林立するまちではなくて、商業・業務機能を重視する。そのオフィスを供給し、そしてショッピングを楽しんでいただけるような店舗、あるいはホテルなどが中心となるまちということ、これを目指しているということが、市民の皆さんの間にも、あるいは民間事業者の皆さんの間にもはっきりと、目に見える形で理解をしていただきつつあるのではないかと。現実に今、三宮の都心、この周辺で進めている大規模開発は、大きく3つありますけれども、1つはバスターミナルが入る雲井通5丁目のプロジェクト、もう1つは、市役所の旧2号館の跡地プロジェクト。それから、JR西日本さんが進めている駅前ビル、ここにはマンションは1棟もありません。このことは神戸のまちづくりという方向性を如実に表していると思います。つまり、都心居住のニーズということは、それはそれで受け止めながら、同時にマーケットに全て委ねるのではなくて、神戸の将来のあるべきまちの方向性ということをしっかり明確にした上で、駅に極めて近いエリアは商業・業務機能に特化する。その周辺地域においては、居住機能と商業・業務機能との間に適切なバランスを。神戸の都心はタワーマンションが林立する無機質なまちではなくて、市民の皆さん、そして来街者の皆さんがショッピングを楽しみ、グルメを楽しみ、アートシーンを楽しめる都市にしていく、そういう方向性というのは非常に明確になってきたと思います。
記者:
タワーマンションの報告書についてなんですけども、一昨日も伺ったところで恐縮なんですが、改めて提出された報告書についての受け止めをよろしくお願いします。
久元市長:
これは本当に座長の上村敏之先生、それから、参画していただいた有識者の先生方に感謝を申し上げたいと思います。既にあるタワーマンションへの対応も含めて、上村先生の表現では、先ほども申し上げましたが、パッケージとしての提言がなされた。規制の在り方、補助金を含む行政の支援の在り方、それから税負担の在り方、こういうものがパッケージとして大変包括的で、また個々の論点についても突っ込んだ具体策の提言をしていただいたということを大変感謝しております。
個々に全体の視点、つまり何が課題でその課題に対する考え方、その考え方に沿って具体的にどういう対応をするのかという具体策、これらが明確に示されておりますから、ボールをいただいた我々として、この検討をするということが我々のミッションです。これをどう具体化させるかということは繰り返しになりますけれども、行政の責任でできるものもありますが、やはり全体としては相互に関連していますから、この報告書全体をしっかり議会に説明をしていただいて、そこで議論をしていただき、それを踏まえながら、つまり2月議会での議論を踏まえながら新年度における対応を考えていくという方針で臨みたいと思います。
記者:
先ほどの質問の中で都心に関するビジョンというご説明がありましたが、既に都心部でのタワーマンション、事実上新設が規制されている状況の中で、総体として神戸市をどういうまちにして、将来どういう人に選んでもらうかというのを改めてご説明願えますでしょうか。
久元市長:
やはり人口減少時代に来ている現実から目を背けないということだと思うんですね。これを真正面からしっかり受け止めて、そこの中でどうすれば神戸の持っている特性を生かした魅力のあるまちをつくっていけるのかということになりますね。タワーマンションは居住目的ですから、居住都市としての魅力を高めるということは非常に大事です。居住都市の魅力を高める際に、人口減少という現実から目を背けないということだと思います。これから人口減少が加速していくということです。これは間違いがないことです。東京はしばらく人口が増えると言われていますけれども、東京も大幅な自然減ですよね。自然減を大幅に上回る転入超過によって、これを補って人口増を達成している。これが本当に持続可能なのかということですよね。
既に今まで東京への人口供出する先であった、これは指定都市がそうなんですけれど、その指定都市の中の札幌、仙台、広島などは人口減少に転じているわけです。もう東京に送り出すだけの人口も次第に枯渇しつつある。こういう我が国全体の人口減少時代というものをどう乗り切っていくのかということを考えたときに、目先の人口増だけを考えてタワーマンションの新築競争をするということは、これはばかげています。こういうような発想ではなくて、やはりそれぞれの地域で持続可能な、つまり目先の人口増を追うのではなくて、この10年、20年、30年、40年先のまちがどうなっているのかということをたくましい想像力を巡らせて、これを思い描き、そのために短期、中期、長期の方策ということをしっかり考えていくということが基本です。
そういうことを考えたときに神戸市は、都心にタワマンをこれから新築するという選択肢は数年前に、施行したのは4年、5年前になりますが、大分前からこういう非常に強い問題意識があって、これを実施してきた。その成果というものは確実に上がっていると思いますし、それは今、目の前で上がっているというよりも、今後の中長期的なまちづくりということを考えたときに、我々はこの道を進んでいくということが神戸にとっては適切な道ではないかと改めて確信をしております。
記者:
すいません、ちょっと話大きく変わるんですけども、来週から神戸の中学校の部活の地域移行に伴って、「KOBE◆KATSU」の受入れ団体の募集が始まります。受入れ団体の募集が始まりますが、まず、ここについての期待感などをよろしくお願いします。
久元市長:
「KOBE◆KATSU」は部活動の地域移行ということで、これは全国の全ての中学校の現場で取り組まなければいけない問題ですが、神戸市はこれを一斉に時期を区切ってやっていこうという、これは教育委員会の決断になっております。同時に教育委員会がそういう決断をする過程で、私も相談を受けておりますし、市長部局もしっかり相談に乗らせていただきました。ですから、これは教育委員会だけではなくて、市長部局がしっかりとこれに対応していくということが必要だと思います。
まずやらなければいけないのは、今の中学校の先生に代わる人材育成、人材をいかに確保するのかです。これはやはりそれぞれの分野、スポーツ、あるいは文化・芸術、それぞれの面で神戸には、先ほども少し申し上げましたけれども、優れた人材がたくさんいますから、また、中学生のために役に立ちたいと多分思っておられる、そういう分野で腕に自信がある市民の皆さんがかなりたくさんいらっしゃると思いますから、そういうような方々に「KOBE◆KATSU」に参画をしていただく取組、これを文化スポーツ局、地域協働局などが中心になって、しっかりと一緒にやっていくということをぜひやっていきたいと思います。
記者:
ありがとうございます。今後進めていく中で、まだ、いろいろ走りながらということもあるので、例えば学校をまたいだ「KOBE◆KATSU」に参加したいときの移動手段であるとか、どれくらいの受入れ団体があるのかなど様々課題が出てくる場合もあるかと思います。そのとき、あくまで主は教育委員会だとは思いますが、市長部局としてどのように取り組んでいかれたいかというのも、ちょっと今の部分と重複する部分もありますが、改めてよろしくお願いします。
久元市長:
まさに今申し上げたことで、人材の発掘、それから参画ですよね、それぞれの分野で。もう1つは、今、中学の部活動から「KOBE◆KATSU」に移行するという点で、これは教育長がこの場でお話しになったと思いますが、中学生の放課後の過ごし方として、そのやりたい分野というのが非常に多様化している。今の部活動がそれに応え切れていないという面がありますし、また平日はいろんな制約から部活動をやることができる時間が非常に限られているということですね。ですから、国から言われるまでもなく、中学の部活動というのは、やはり限界が来ていたことははっきりしています。
ただ、これは丁寧に市民の皆さんに説明していかないといけないと思うんですけれども、私もそうでしたけれども、昔は、もう、何というのか、放課後のかなりの時間を、部活をやっていたわけです。部活によって自分自身が鍛えられた、部活によって友達ができた、部活によってコミュニケーション能力を高めた、部活によってやはり様々な人間関係をつくっていくという上で、有形無形のいろんな財産を獲得できたということは間違いありません。多くの、かつて中学を卒業した今の大人にとっては、それが、いろんな思いがない交ぜになった形で記憶の中にあるわけです。ですから、あの部活がなくなるのかということについては非常に寂しい思いを持たれる方も多いと思うんですよね。ですから、相当、部活をめぐる外部環境、あるいは部活そのものの活動内容というのが非常に大きく変わってきて、これが持続可能ではない、これに代わるものが求められているんだということをしっかりと丁寧に分かりやすく説明をして、そしてそういうことを理解していただいた上で、先ほど申し上げたように、それぞれの分野で技がある方、思いがある方に参画をしていただく取組をまさにこれから今スタートさせようと。それを教育委員会と市長部局がしっかりと情報共有し、連携をして行っていくということが重要だというふうに思います。
記者:
ありがとうございます。すみません、もう1点だけ。先月、去年の12月なんですけども、大丸の前での倒木、そして大倉山公園の樹木の倒木というものがありました。改めて、都市形状、なかなか難しい問題かとは思うんですけども、今後はそうした樹木と管理する市との関わり方として、改めて検討していること、考えていることなどありましたら改めてよろしくお願いします。
久元市長:
あの大丸前の樹木が倒れたとき、それから大倉山の樹木が倒れたとき、直ちに私には連絡がありました。そして、建設局のほうでこれに対して、まず第一報があった。これをどうするのか、すぐ点検をして、大丸前の場合には、一見、外から、すぐ前には点検したみたいですけれども、やはり子細に点検をすると根元のほうが腐っていたと。あの周辺の樹木をすぐに点検して、危ないと思われる樹木はすぐに撤去したということがありました。大倉山についても、状況は違いますけど、かなり迅速に対応いたしました。その後、すぐに緊急の点検をするとともに、併せて対象となる樹木をできるだけ短期間のうちに点検をして必要な対応をする。そのための予算を新年度予算には盛り込むことにしております。
いずれにしても、これは相当注意深く、かつスピード感を持って点検をし、そして必要な対応をする。これは、そのために必要な予算というものはしっかり確保して、対応していかなければいけないだろうというふうに思っております。
記者:
既に過去の会見で質問があったら恐縮なんですけども、今、国のほうで議論を進めている年収の壁に関して質問がありまして、先日、来年度の与党の税制改正大綱のほうで、103万円から123万円への引上げが明記されたと思うんですけども、こちら、市の税収、地方財政全体に対してどのような影響を与えるのかも含めまして、改めて市長の受け止めがありましたらお聞かせください。
久元市長:
103万円が大幅に引き上がるということが、そういう動きがありましたので、指定都市市長会としては、直ちに市長会の後に記者会見を開き、どれぐらいの影響があるのか、また、すぐその場で、その日に行動を、必要な要請を行い、また改めて各政党の、特に税調の幹部を中心に要請を行いました。
私どもの主張ということもかなり入れていただいて、与党の税制改革大綱の中では、地方税に関する影響というのは、これは小さなものにとどまっておりまして、神戸市への影響もそんなに大きな額ではありません。
ただ、今後、与党の税制改革大綱で、野党も含めた協議がこれから進められていくということになるので、やはり、その動向はもちろん注意深く見守っていきたいと思いますし、また、その協議の進行に応じて、指定都市市長会として必要な対応はしていきたいというふうに思います。
記者:
ありがとうございます。あと、すみません、年収の壁と、あともう1つ、今、日本維新の会が出されている教育の無償化に関してです。こちらも来年の予算通過に向けて、来月以降、議論を本格化されると思うんですけども、教育無償化の地方での在り方に関して、何か市長として意見がありましたらお聞かせください。
久元市長:
もちろんこれは、特に高校の授業料無償化というのは、神戸市も大阪の無償化によって非常に大きな影響を受けていますし、今後も受けるでしょうから、国全体でこれを検討していただくということは、非常にこれはありがたいことだというふうに思っています。同時に、やはり、かなりの多額の財源になりますから、この財源をどうするのかということも含めた議論をしっかりしていただいて、持続可能な制度を構築していただきたいというふうに思います。
―― 了 ――