最終更新日:2025年2月4日
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司会:
それでは、定刻となりましたので、ただいまより神戸空港国際チャーター便の就航計画の表明につきまして、吉祥航空様との共同会見を開始いたします。
なお、本日の会見時間につきましては、全体で30分程度を予定しておりますので、皆様の御協力よろしくお願いいたします。
それでは、最初に、会見出席者を御紹介いたします。
吉祥航空副総裁、譚鋒様でございます。
日本支店長、董蔚様でございます。
久元喜造神戸市長でございます。
それでは、最初に久元喜造神戸市長より、簡単な御挨拶及び御説明をさせていただきます。よろしくお願いいたします。
久元市長:
今日は御出席いただきまして、ありがとうございます。
このたび、神戸空港国際チャーター便への就航計画表明といたしまして、吉祥航空さんとの共同会見を開催させていただくことになりました。
今日は吉祥航空、譚鋒副総裁、董蔚日本支店長にお越しをいただいております。このような場で、すばらしいニュースを届けていただくことに、また、今日御出席いただきましたことに感謝を申し上げます。
神戸空港につきましては、これまでも度々御説明しておりますように、開港以来、国内線だけが運航可能でありましたが、2022年9月の第12回関西3空港懇談会におきまして、2025年春からの国際チャーター便が運用開始可能となり、国内線の発着枠の拡大も決定をされました。2030年前後には、国際定期便の運用が開始されることとなっております。
これを踏まえ、2023年度から新しいターミナルの整備、エプロン、駐機場の拡張を進め、4月18日から国際チャーター便の受入れを開始することとしております。
今日は、新たに中国の航空会社であります吉祥航空さんが、神戸空港への就航計画を表明されることになりましたので、御報告をさせていただくということで、記者会見を開催させていただきました。
就航計画の内容につきましては、この後、董蔚日本支店長から説明をしていただきます。どうぞよろしくお願いいたします。
司会:
ありがとうございます。
それでは、董蔚日本支店長より御挨拶、御説明を賜ります。どうぞよろしくお願いいたします。
董支店長:
吉祥航空日本支店の董蔚と申します。
まず、4つのポイントから、今回の就航の件について皆さんに紹介申し上げますので、まず、吉祥航空についてです。
吉祥航空は2006年の9月に成立されましたので、これは中国の中で最も有名な、中国民間企業100トップに選ばれました。それで、皆さんにとっては親しみのある飛行体験を提供するブランド会社と評価されましたので、それから今まで160(路線)、中国と中国国際空間におきまして160路線を運航しておりますので、吉祥航空は初めて、2012年、初めての国際線を運航いたしました。これは吉祥航空、2012年、正式に国際線を開業されましたので、それで2013年にHVCの企業戦略を導入、それで2015年、16年に上海の株式市場、証券取引市場に上場します。16年に江蘇支社を設立しました。
さらに、我々2019年に初めてヨーロッパ路線、上海-ヘルシンキ路線を就航しました。初就航、それで昨年度、一気にマンチェスター、アテネ、ブリュッセル、ミラノ、メルボルン、シドニーなどの国際路線を就航、今年、我々吉祥航空にとって重要な課題として、上海・南京-神戸新規路線を就航、これは重大な、重要な意味であります。重要な意味の路線であります。
今年の年中、さらに神戸におきまして、いろんな計画を立てておりますので、吉祥航空は今、航空機、機材ですね、全部で102機を持っています。その中に、8機はボーイング787、94機はエアバス、320、321系列ですね。上海をベースにして、南京を第2、セカンドベースとして運航しておりますので、今、日本におきまして、ANAさん、JALさん、ANAさんとの緊密な業務提携をしております。
2017年、吉祥航空は初めてスターアライアンスに加盟しました。今、スターアライアンスのコネクティングパートナーとして運航しておりますので、もちろんメンバーですね、吉祥航空に乗るたびにいろんなサービスを受けられますので、さらに吉祥航空はおととしと昨年、上海の虹橋空港と上海の浦東空港におきまして、自社のラウンジ、空港ラウンジを開設いたしました。
次は吉祥航空の日本路線の運航のスケジュールについて説明いたします。
今、吉祥航空、上海出発で、成田で3便、羽田週3便、関空毎日5便、上海とですね。名古屋2便、札幌1便と福岡週4便。南京から日本路線です。関空は1日2便、名古屋1日1便。北京路線1日2便、これは北京から関空まで。あと、無錫-関空です。無錫-成田と1便ずつ。さらに吉祥航空のヨーロッパ路線です。上海経由路線です。上海出発、ヘルシンキ4便、アテネ週3便、ブリュッセル週3便、マンチェスター週4便、メルボルン週3便。あと、鄭州からヘルシンキ週1便とミラノ週2便です。
吉祥航空、今回の、次のページ、すみません。吉祥航空神戸路線、おおむねの概要として、神戸-上海、上海の浦東路線、毎日運航します。神戸-南京、毎日運航とします。運航開始日は今年の4月18日より、使用機材としてはエアバス320、321です。神戸空港の優位性として、我々にとって、兵庫、神戸をはじめとする四国・中国地区の主要都市へのアクセス良好、ビジネス、観光の旅客の需要性があります。吉祥航空神戸路線の就航により、3都市間により便利な空のかけ橋として提供いたしますので、地域からの経済・文化の交流の発展を促進いたします。
以上、吉祥航空の神戸路線の紹介でした。ありがとうございました。
記者:
まず、久元市長にお伺いします。今回で国際チャーター便、4都市目ですか。上海、南京とアジアでも有数の人口の都市と結ばれることになりますが、久元市長としてどのようなことを、神戸市にとってどのようなメリットがもたらされることを期待したいですか。
久元市長:
まず、大変喜んでおります。今日は吉祥航空譚鋒副総裁がお越しになりまして、今説明がありましたような就航計画の表明がありました。4月18日、ターミナルがオープンをする日から、神戸空港と上海と南京、中国大陸との間で毎日運航がなされるということ、これを本当に喜んでおります。神戸空港と中国大陸を結ぶ直行便が運航開始されることによりまして、中国と神戸、さらには関西圏、また神戸以西の地域との経済交流、人的交流、観光などがこれまで以上に進むと考えておりまして、国際都市神戸の新たな展開にとっても大変有意義なものだと考えております。今後は神戸の持つ陸海空のネットワークを最大限に発揮させるとともに、神戸空港の国際・国内ネットワークの構築を図って、国内と海外と直接つなげる取組を進めていきたいと思っております。
それから、神戸空港の大きなミッションといたしまして、神戸以西の需要を取り込むということなんですが、今回、上海、南京と直接結ばれるということは、観光面はもちろんですけれども、やはり経済交流で大きな期待があります。神戸経済にとっても大きなメリットがある。それは関西全体にとっても大きなメリットがある。それから、姫路から明石にかけての播磨工業地域ですよね。ここはものづくり産業を集積していますから、上海、南京と直接結ばれることによりまして、ビジネスマッチングがさらに進むことになる。非常に大きな効果が、経済効果が見込まれるというふうに歓迎をしております。
記者:
ありがとうございます。
そして、董蔚支店長か譚鋒副総裁にお伺いします。神戸、四国・中国地区への主要都市へのアクセスがいいとか、ビジネス、観光、双方向の旅客需要があるということだったんですが、特に神戸と就航するに当たって、神戸、どのようなところが特によかったかというのをお話しいただければと思います。特にここがよかったという。
譚副総裁:
皆様、お忙しい中、御来場いただきまして、ありがとうございます。
まだ今の時期、中国では旧正月期間中ですね。まず皆様に一言、中国の礼儀として、皆様、まず、へび年、新年あけましておめでとうございます。
まず、データから見ると、昨年、2024年、中国の訪日観光客は全部で707万人を達成しました。その中に、半分以上のお客様が関東エリア出発のお客様です。さらに、この半分以上の中に、大勢のお客様、一部のお客様が必ず神戸にいらっしゃるんですけど、観光及び美食体験と温泉を体験いたします。もちろん中国観光客にとって食文化、日本の和食文化、美食文化、温泉文化、あと景色の観光、庭の文化ですね。それが大好きですね。でも、その文化は全部神戸なんかに集中しています。神戸の美食、神戸ビーフですね。
ただ、特に中国の上海市と江蘇省、この2つのまちは中国の中に、各都道府県の中に経済の実力を持つまちであります。昨年の江蘇省のGDPの総額はオーストラリアの年間のGDPの総額と同等でありますので、今回の南京と上海路線の就航、神戸路線の開港に当たり、私はこの3つのまちとの間に経済・ビジネス関係をもっと深めていくと思います。
我々、データの分析から見ると、もし神戸路線が就航すれば、吉祥航空に乗って神戸にいらっしゃるお客様、年間20万人から24万人を達成する見込みでございます。
記者:
分かりました。今おっしゃっていただいたことを踏まえると、神戸のグルメと観光でのまず需要が見込めるというのと、江蘇省と上海、中国側の経済規模が大きいので、ビジネス交流による需要も見込めると、そういうことですかね。
譚副総裁:
そう思います。お互いの経済のビジネス往来も重要性があります。
記者:
董蔚日本支店長にお伺いします。毎日運航ということなんですけれども、1日何便、何往復をされる予定でしょうか。
董支店長:
1日1往復。上海は行って来て1往復、南京も行って来て1往復。というのは、吉祥航空として、2往復。
記者:
1往復ずつということですね。ありがとうございます。
あと、使用機材についてなんですけれども、A321と320で、それぞれ機材の特徴についてなんですけれども、例えばビジネスクラスが何席とか、全体の席数について教えていただけますでしょうか。座席数ですね。
董支店長:
この質問は、うちの副総裁が答えさせていただきますので。
譚副総裁:
我々、まずA321の席ですが、総席数206。その中に8席はビジネスクラス。A320のほうは163席あります。その中に8席ビジネスクラスを入れます。
神戸空港から見ると、神戸空港全体の施設、滑走路から見ると、この2つの機材を受け入れることは可能です。
記者:
ありがとうございます。
続いて市長になんですけれども、上海という都市は、上海事務所は閉鎖したものの、長く神戸と交流を続けてきた都市だと思います。その上海と結ばれることについて、改めていかがでしょうか。
久元市長:
歴史的に見ましても、戦前は神戸港と上海港との間は頻繁に船が行き来して、大動脈であったわけです。もちろん時代が変わり、人や物の行き来が船から飛行機へ、港から空港へ、港も依然として非常に重要な役割ですけれども、そういう時代に、歴史的な経緯に思いをはせるときに、神戸空港と上海空港との間で路線が開設されるということは、これは歴史を振り返るときに感慨深いものがあるということが1つです。
もう1つは、上海は巨大な経済圏です。これは圏域の取り方にもよると思いますけれど、恐らく2,500万人ぐらいがいるんですね、上海は。2,500万人ぐらい上海の人口がいる。巨大な都市圏ですよね、メガロポリスといってもいい、そこに様々な企業の集積があって、常に新しいイノベーションが行われている。戦前から世界を代表する国際都市でしたけれども、今でも様々な国際交流、集積が行われている、そういう上海と神戸が直接結ばれるということは、経済的な面でのメリットということは非常に大きなものがあり、今後の経済交流、人的交流、観光も含めて、大変期待をしております。
記者:
市長にお伺いしたいんですけども、今申しました観光だけの交流だけではなくてビジネス的なつながりというのも期待されているということなんですが、神戸の場合、上海でも特にそうだと思うんですけども、医療産業などで、いろいろ交流なりつながりがあるのではないかなと思うんですが、そのあたり、市長はどのような期待を考えられているでしょうか。
久元市長:
やはり神戸空港のすぐ近くに医療産業都市があって、バイオメディカルを中心とした企業群、研究所が集積をしているというところからと、神戸医療産業都市が直接海外とつながるということは非常に重要なことで、現実に様々な国際学会や、ビジネス交流が行われていますし、スーパーコンピュータ「富岳」には海外からの視察もたくさんあります。
上海との間のビジネス交流というのは、医療産業都市の分野ということについて見れば、今どのような交流が行われているのかということについては、まだ十分なデータというのは手元にはありませんけれども、当然のことながら、医療産業都市の対象としている事業分野、それから学術、あるいは医学、そういう分野での交流というのはこれからさらに、医療産業都市という、そういう切り口に着目したときにも期待できるのではないかというふうに思います。
記者:
よろしくお願いいたします。
吉祥航空さんのほうに伺えたらと思っているんですけれども、今回、神戸路線というのが非常に重要な意味を持つ路線だというお話、冒頭、董蔚支店長のほうからございました。改めてなんですけども、神戸路線の開設が持つ意義について、御社にとっての意義について教えていただけますでしょうか。
譚副総裁:
吉祥航空は今、日本全土におきまして、札幌、東京、名古屋、大阪、観光ですね、あと福岡と沖縄、既に就航しております。その中に、先ほど私が皆様にお伝えしたとおり、昨年のデータ、707万人の訪日観光客がいらっしゃる。その中に、大勢の観光客は必ず地方空港に行きます、これからですけども。神戸路線の就航に当たって、この中に地方路線、観光客にとって1つの、もっと近い空中の道をつくりました。皆様、必ず神戸にいらっしゃるんですね。我々、マーケットとニーズに応じて神戸路線を就航いたしました。
もう1つ皆さんに申し上げたいです。データによると2035年までに中国は老齢化社会に入りますので、先ほど市長様がおっしゃったハイテクの医療産業分野について神戸は実力を持っていますので、だから今後、医療産業の交流はもっと深めていきたい、深めていく可能性はかなり高いですね。以上です。
記者:
それから、2025年中に神戸空港におきまして、さらに御期待くださいとあって、現時点で御期待くださいなのでどこまでおっしゃっていただけるのか分からないんですけど、これはどう理解したらいいですか。便数を増やすとか、あるいは路線を増やすとか、その辺もし何か現時点でおっしゃれることがあったらお願いいたします。
譚副総裁:
先ほどおっしゃった質問について、最近話題になっているDeepSeekというAIのアプリがありますので、実際、このDeepSeekを使っているんですが、いろいろな質問に対して簡単に答えが出ますので、でも、今回私はDeepSeekを置いておいて、私個人の感情と考え方を込めてあなたの質問にお答えいたします。
今回、2便の路線をいただきましたので、今後、我々にとって神戸路線は地理的な優位性プラス需要性と重要性の両方を持つ空港でありますので、今後、我々のマーケットと重要性のニーズに応じて神戸市の皆さんの要求に従って、続々と路線を拡大していきたいと考えています。
記者:
分かりました。前向きなお答えをいただきまして、ありがとうございます。
あと、観光もビジネスもということなんですけれども、現時点で、先ほどたしか年間20万人から24万人というお話をいただきましたけども、観光とビジネスの割合をどれぐらいで考えていらっしゃるのかというところと、もう1点すいません、特にインバウンド、中国から日本にたくさんお越しになるのかなと見ているんですけど、日本から海外に行くアウトバウンドというのがなかなかコロナ前まで戻っていないという現状がございまして、何か神戸を中心とした旅客の掘り起こしといいますか、どうやってお客さんを増やしていきたいなという、どういうふうに魅力を発信していきたいなというふうにお考えかというところをお願いします。
譚副総裁:
まず最初、就航後の最初の1段階、ある期間中、まず中国の観光客を中心に、インバウンドのお客さんが結構多いと思います。でも、この路線が落ち着いてから、全体的な運営が落ち着いてから、我々の分析から見ると、期待、予測で、20%はビジネスのお客さんです。80%は観光客の比率であります。
11月末頃、訪中、中国のビザ、観光ビザ、30日の大きな政策が実施されましたので、吉祥航空は、これをきっかけに、この風に乗って、もっとこの優遇政策を活用して、香港のお客様はもちろん、神戸におきまして、日本全国におきまして上海路線と南京路線、特にまた中国国内路線について、観光と文化について日本サイドにおいてPRを拡大していきたいと考えます。また、もちろんマスコミとウェイボーとSNS上におきましても徐々に発信いたします。
―― 了 ――